取り込もう!教室をよくする強い味方、その名は【保護者】!!
先日、授業料納入の為に教室にいらっしゃった保護者の方と少々お話をさせていただきました。
その際、五月の検定試験の申込も持ってきていただいたのですが、その生徒が初めて段位暗算検定試験を受験するという事で、段位検定のシステムや日程などについて少々お話させていただいたのですが、その中でどういったレベルの問題にチャレンジしているのかをご理解いただいていなかったようで、練習問題を見て頂きました。
「こんな難しい問題やってるんですね!」
問題を見た第一声です。話を聞いてみると、学校やそろばんの宿題は自室でこなして、普段ご両親の前で勉強やそろばんの練習をすることはほぼ無いという事で、どういった練習をしているのか、どのくらいの実力なのかといったことを、把握していなかったとのことです。
あまり教室にお見えにならない保護者でしたので、なかなか直接お話させていただくことができなかったのですが、これを機に保護者様方とはもっともっと積極的に関わっていく必要があると改めて認識した出来事でした。
これに伴い、今回はいかに生徒の保護者と付き合っていくか、どのように教室に良い影響をもたらすことができるのかを考えていこうと思います。
前提
以前の記事にも書いたように、こどもにとって両親とは非常に大きい存在であり、特に低学年であれば、時として絶対といっていいほどの影響力を持っている場合も少なくないでしょう。
例えば本人にやる気があったとしても、ご両親が珠算学習の継続を望まなければ、いずれ退会してしまいます。そのくらい、保護者の意向というものは我々のような職業からすると繊細な問題です。
ですが、逆に考えてみれば、保護者に珠算教育に対して好意的な理解をもって頂ければ、これほど心強いものはないのではないでしょうか。
予測される効果
では実際、好意的な理解を得ることができ、協力的な姿勢を得ることができればどのような影響があるのかを想定してみます。
生徒の意欲が上がる
恐らく、これがもっともわかりやすい影響として出てくるのではないかと思います。
何度も言うように、親の態度は子に大きな影響力を持ちます。親が日常会話の中で、そろばんの話題を積極的に出して、成果や点数に興味をもち、褒めてくれることで、
「もっと褒められたい!」
「喜んでほしい!」
という前向きな感情で学習に向き合ってくれるのではないかと思います。
そして、意欲をもって学習することはそのまま効率に直結する部分がありますので、この効果がもたらす影響は非常に大きいものではないでしょうか。
検定試験・競技会への参加
特に統計を取ったわけではないですが、やはり理解のある保護者が少ない時期では、検定試験やコンクールなどの案内を配布しても参加率がさほど高くないようです。検定試験に関してはそこまで大きな差異はないですが、コンクールや競技会への参加率は著しく低下するように感じます。
逆に、珠算への理解度が高い保護者が多い時期では、案内を渡したうちのほぼ全員が申し込んでくれるという事もあり、あの時は申請用紙の記入が大変だったなあとうれしい悲鳴を上げたことを覚えています。
積極的な口コミ
正直なところ、経営者が最もうれしい効果はこれなのではないかと思います。
「そろばんは有効な習い事だ」という考えをもってもらうことができれば、同級生の保護者間での情報共有の場などで話題に出してもらう事も出来ますし、その話題が好意的なものであれば新たな生徒の獲得に直結してくれるでしょう。
逆に、期待していたよりも学習効果を得られていないと保護者が感じていたとすれば、そういった場においてむしろ悪い評判が立ってしまう可能性すらあります。
実現にむけて
では、上記の効果を実際に得るためにすべきことを考えていきたいと思います。
こまめな情報の伝達
塾報などを発行している教室がほとんどだと思います。私の教室でも発行はしていますが、そこに書いてある内容は
・検定試験の合格者一覧
・コンクール等の結果
・次の月の予定
・教室内競技の成績表
この程度であり、正直なところ必要最低限のことしか書いていない状況。
これでは、実際の教室の様子やこどもがどういった内容を学んでいるかの実態が見えてこないですし、ご家庭で話題にするには情報が少なすぎるように感じていました。
ですので、私はこの塾報を一から見直し、親子で一緒に読みたくなる教室新聞のようなものを作るために試行錯誤しているのが現状です。
各種案内にメッセージを添付
これは以前から、あまり受験や参加に積極的でない生徒に対して行ってきた事です。
生徒本人に聞いてみると、「自信がない」「合格できなかったら怒られる」といった理由が非常に多く、中には保護者に案内を渡してすらいない生徒もいました。
そういった生徒に対して、ただ案内を渡しても同じ結果になることは目に見えていました。しかし、こちらから見れば十分に合格できる実力はありましたし、検定試験を受験してほしいという思いもありました。
ですので、そういった案内を渡す際に、直近三回程度の練習結果と受験のお願いの文書を添え、案内とともに封筒に入れてお渡しするという方法をとってみたのですが、過去数度この方法で案内を渡した生徒は全員、申込を持ってきていただくことができています。
案内を渡す全員に、このような方法を実施することは難しいですが、申込書にメッセージを書いた付箋を添付する程度ならば十分可能ですし、やってみる価値は高いのではないかと考えました。来月より実験的に実施してみようかと考えています。
保護者来訪のチャンスを全力で活用
これはすべての保護者に対して行う事はできませんが、冒頭で述べたように授業料の納入や申込を持ってきていただくタイミングなどで教室に来ていただく機会は少なくないので、こういった瞬間をみすみす逃すのはもったいないんですよね。
これまでそういった機会には、必要な情報の共有以外ではご家庭での様子や直近での教室の様子をお話するだけで、積極的なやりとりをするには至っていませんでした。
ですが、こういった機会にこそお話すべきことはあるのだと気が付きました。
私が直接褒めるだけでも生徒は喜んでくれるでしょう。ですが、それがより近しい両親からの言葉であればなおさらです。そしてそういった経験こそ、意欲を高めるためには非常に大きな力を持つのだと思います。
ですので、最近そういった機会にお話する内容としては、直接褒めてあげてほしいポイントや、これからその生徒にどういった指導をしていくか、といった、少し具体的な内容を心掛けるようにしています。そろばん以外でも、生活面などでいいことがあった場合にはそういった点も伝え、時間が許す限りは積極的にコミュニケーションをとるようになりました。
まとめ
いつもの事ですが、今回はさらに理想論たっぷりな記事になってしまいました。
ですが、理想なくして向上なしと思います。
まずは掲げ、考え、実践し、反省の後また実践。これを繰り返し、可能な限り理想を実現できるよう、日々精進したいと思います。
さて、昨日の記事が思ったよりも閲覧数が多く、大変うれしく思います。
これからも皆様に見て頂けるよう、より質の高い記事を目指してまいりますので、どうぞよろしくお願いします!!