そろばんおじさんの毎日パチパチ

そろばんおじさんの毎日パチパチ

東北地方で細々と珠算教室を営むおじさんの綴るあれこれブログです。

おじさん的、「今、珠算界に必要なものはこれだ!!」part.2?

  時々テレビでそろばんを取り上げて頂ける機会があると、ついついチェックしてしまうのはやはり職業柄の事でしょうか。しかし、そのたびに決まって感じることがあります。

「地味だ・・・っ!!」

 そう、地味なのです。ほとんどは生徒が一生懸命にそろばんの練習をしたり大会に出ている様子を流し、本人やその教室の指導者、もしくは保護者のインタビューを流しておしまい、というもはや黄金パターンが出来上がってしまっています。たしかに、こういった映像を見てそろばんに興味を持つ方もいらっしゃるかとは思います。

 ですが、実際にそろばんを学ぶこどもたちからすれば、それで興味を持つでしょうか?トップ選手として活躍している同年代の姿に憧れるというパターンはあるかもしれませんが、本来は「楽しそう!」「面白そう!」がこどもの興味を引く最大の要因であるということは、決して忘れてはいけないと感じます。

 今回は、私がお酒を飲みながら(※)考えた、そろばん業界をアピールする提案を書いていこうと思います!!乾杯!!

※これにより、今回は比較的妄言強めとなっております。

 

 

 

1.【見た目の地味さを解消したい!!】

 冒頭でも述べた通り、テレビ等で取り上げて頂いてもその内容は真面目一色なものが多く、せっかくのスキルの高さや、本来我々がアピールしたいそろばんの魅力などがほとんど伝わっていないと感じます。これはもったいない!せっかくお茶の間に直接アピールするチャンスなのに、その貴重な機会を十分に活かすことができていないと思うのです。

 教室単位での特集であれば、その教室の意向ですのでその限りではないですが、競技会などを取材して頂けるならば、もっとそろばんの楽しさやトップpレイヤーのすごさを前面に押し出すような構成をしてもらわなければ、正直なところ意味はないのではないかと感じます。

 ではなぜ伝わっていないのか、それはこの見出しに尽きると考えます。とにかく、地味。

 以前、芸能人がその特技を競う番組を見ていた時に、そろばんで競うコーナーがありました。その扱いは、他の種目と比べてあまりにも時間が短く、視聴者の感想としては「すげー」程度のものでしかないのではないかという印象でした。時間の短さに関しても、そろばんはその性質上競技中は下を向いて問題とそろばんに視線を集中する必要があり、せっかく出演しているタレントさんの顔が映らない以上、テレビ的に盛り上がりに欠けるということから、競技中よりも結果発表をメインに放送するしかなかったのかなと。

 そして、これは私の県での話ですが、テレビ局や新聞社に取材依頼をしてもなかなか応じて頂けないのは、過去に取材し放送した際に、その手間に見合うだけの反響がなかった、というのも要因としてあるのではないかとも思うのです。

 

2.【他文化に見るエンタメ的アピール法!】

・書道とそろばん、なんでこんなに扱いが違う?

 前項で触れた番組の中でそろばんの他にもピアノや書道、ボウリングなどが取り上げられていたのですが、その中で私が特に印象に残ったのは書道でした。

 書道も俯いて文字を書くものですが、そろばんとの決定的な違いは

「書いた文字を作品として画面に出す」

という部分。

 作品という明確な成果物と、それを書いたタレントの両方を画面に出し、一つ一つを審査講評する時間があることで、視聴者からしてもその人の技術の高さや、評価を受けているときの朗らかな表情と文字を書いているときの真剣な表情とのギャップを感じることができます。それがイケメン俳優やアイドルなどであれば、そういった方を推している人にとっては喜びにも繋がります。

 「そろばんは取れ高が少ない」

 「そろばんでは点数以外に評価ポイントが薄い」

 「書道では競技者の作品を見ることができる」

 「書道には視聴者に明確な喜びがある」

この四点が、テレビ業界が書道とそろばんに大きな扱いの差を付ける根拠ではないかと推測します。エンターテイメントとしての価値が、今のところ見出されていないというのが現実でしょう。

 では、そのうちそろばんがエンタメとして成立するためにこの二点を補うことはできないのか、私なりに考えてみました。

・そろばんをエンターテイメントにするための2の提言

 「フラッシュ暗算で顔を見せよう!」

 まず初めに、競技者の顔が見えないという問題。場合によっては、カメラの視点を下げ見上げる形にすることで、顔を映すことはできるでしょう。しかしこの方法には致命的な欠陥が二点あります。

 まず、そろばんをエンタメ化するとはいっても、あくまでも主役は懸命に打ち込んでいる競技者です。それはテレビといえど変わりません。仮にそのようなアングルで撮影されてしまえば集中力は乱されますし、もしそのようなアングルでの映像を見てしまったら私はその点が気になってしまい、せっかくの番組を楽しむことができなくなるでしょう。

 そして二点目ですが、競技会では数十人から数百人の選手が参加します。この手法で選手の顔を映すことができるのは最前列のみ、うまく配置したとしても二列目までがせいぜいでしょう。だからといって、映したい選手を最前列に配置する、などしてもよいでしょうか、これはこれで、ある種の公平性を削ぐように感じてしまいます。

 以上の点より、アングルを下げるという手法は個人的にはあまり現実的ではないと考えます。

 ではどうすればこの問題を解決できるのか、答えは簡単です。フラッシュ暗算を映せばいい。これによって、問題のひとつ、顔を撮影することができます。

 そして、フラッシュ暗算の利点としてもう一つ。視聴者側からしても問題を見ることができ、競技者の技術の高さを確認することもできます。

「読上げ算でそろばんを弾く姿をみせよう」

 フラッシュ暗算に挑む姿を見せることで、競技者の真剣な表情や技術の高さをアピールすることに成功しましたが、あくまでも「そろばん」をアピールしたいもの。ならばこそ、ここは読上げ算の出番です。

 なぜ見取算やかけ算わり算ではなく読上げ算かというと、もちろん問題を聴覚的に認識することで、「こんな大きな計算ができるのか!!」という驚きを与えることができるのも大きな理由です。しかし、あえてここで読上げ算を推す理由にはもう一つあります。それが何かというと、ズバリ 音 です。

 どういうことかというと、読上げ競技では参加者が全員、同じペースで計算します。その結果、選手の弾くそろばんの音が揃った時、そのインパクトは非常に大きなものとなるのです。

 私はあの音がとても好きなんですが、競技会などに関わる際には基本的に裏方で採点や成績入力をしていることが多いので、なかなか聞けずにいます。悲しい。

 

3.【そのために今すべき事とは?】

 個人的な考えを述べてきましたが、今すぐにこういった方向に移行することは難しいでしょう。しかし、なにかアクションを起こさなければ現状は変わりません。

 ならば今、業界が起こすべきアクションは何かというと、ことメディアでの扱いを変えるためには、絶対に作らなければいけないものが一つあります。

 

そろばんプロモーションビデオを制作しよう!!

 

 この問題に一石を投じるために私は、PV、つまりは宣材映像の制作が必要だと考えます!!

 そろばんの先生達が本気で考えた、そろばんのアピールしたいポイントや映してほしい場面などを編集したPVを制作し、注目選手などの情報を添えて取材依頼とともにマスコミ各社へ配布するのです。ただ単純に「来てください」「取材してください」というよりも、実際にどういった競技があり、どういった盛り上がりがあるのかを伝えた上での依頼であれば、事前に内容の検討もしやすくなり、腰を上げやすくなるのではないでしょうか?

 各団体や競技会主催者様の手元には、過去の映像や写真などが残っているでしょうし、それを活用することは難しくないはず。

 そうして、エンタメ性を持たせた内容で扱って頂くことができれば、潜在的な生徒の掘り起こしの一助にもつながるのではないでしょうか!!

 

 今回はおそらくこれまでで最も支離滅裂な記事になったかもしれません。

 しかし、そろばんに対する「地味」というイメージが強く広まっている現在、せっかくの機会をみすみす逃してしまうことに対する悔しさがあり、お酒の勢いを借りて書いてみました。