【硬い地盤は】基礎を固めれば勉強はうまくいく!!【揺るがない】
「地盤が緩い・硬い」といった表現をよく耳にしますが、この表現は様々な分野に応用されると思うんです。
このブログでは、勉強や学習といった分野に関する記事を書くことが多いのですが、ここにもこの「地盤」という考え方は重要なものではないかと考えます。
固めた地盤の上に立つ知識は強固であり、逆に言えばどれだけ知識を身に着けても、根本的な地盤がしっかりしていなければその知識は役に立ちません。
今回は、学習・勉強における「地盤」というものに対する私の見解をまとめていこうかと思います。
端的に言えば、地盤とは【基礎学習】であ
見出しで完結してしまっているような気もしますが、はっきりと言えばそのままです。
どんな難しいことを知っていたとしても、その知識がスタンドアローン状態では役に立ちませんし、本質的な部分で理解できていない部分に自分なりの解釈を持ち込んでしまったことで全く見当違いな理解に落ち着いてしまう事にもつながりかねません。
そういった事態に陥らないために必要なのが、基礎という名の地盤を強固にすることではないでしょうか。
簡単な例を挙げると
・加減算の仕組みをわかっていない人がただ九九を覚えたとしても、「なぜそうなるのか」という事が理解できない。
・this is a penの訳が「これはペンです」であることはわかるが、なぜそうなるのかが理解できない。
こういったことになってしまいかねません。
そうならないためにはどうするか。答えは単純明快です。
まずは徹底的に、基礎を固めるしかありません。
なにを当たり前のことを、と思うかもしれません。
ですが、意外とわかっているようでその実、その理解が中途半端なものでないと言い切れるでしょうか。
珠算指導者としてこれまで多くの生徒を見てきましたが、基礎や導入の段階で問題なく課題をクリアしていた生徒が、次のステップに入るとともに途端に理解ができなくなるという事例を、過去に何度も目にしてきました。
そういった生徒の多くは、「正解さえすればいい」という思考で課題に取り組んでしまったせいで、根本的な部分が理解できていなかったのが原因です。
そういった場合には、こちらから見てしっかりと理解できているかを確認できるまで、前の段階に戻すしかありません。
その場その場で躓いた問題を一緒に解くだけでは、その生徒が本当に理解できていない部分をカバーすることができないからです。
同じように、何かで躓いた時、その根本的な考え方を学びなおすことをせず、躓いた問題の解き方だけを学習して満足してしまっては、数日もすればその時に学んだ解法など頭から消えてしまうでしょう。
大事なのは、新しい知識という建物を建てた時に、びくともしない地盤である「基礎」を形成することなのです。
テストの為だけの勉強は意味が薄い
多くの場合、中学高校の定期テストや実力テストでは、出題範囲が指定されていると思います。
そういったテストの直前、対策の勉強をする人は多いと思うのですが、ここに大きな落とし穴があります。
基礎ができていない生徒は、無理やりその範囲の知識を頭に詰め込みます。
逆にしっかりとした基礎ができている生徒は、今持っている知識の再確認とさらなる肉付けをすることで済みます。
想像してみてほしいのですが、
・地盤の緩い土地に突貫工事で小さな家を複数建築する。
・硬い地盤の上に建てられた豪邸を、補修・回収する。
どちらが効率的で、そうして建てられたならばどちらの家に住みたいでしょうか?
私は圧倒的に後者です。断然安心感が違います。
「豪邸と小さな家では値段が全然違うだろ!!」
と感じる方もいるかもしれませんが、あくまでもこれは例えの話であり、ならばその答えも例に沿って考えましょう。
ここでいう値段とは、それまで培ってきた努力です。
無駄遣いを控えて地道に貯蓄を増やした人間と、ある分のお金はすぐに使い切ってしまう人間では、後々資産に大きな開きがあることは当然です。
同じように、常に予習復習を心掛け勉強への理解度を高めてきた生徒と、普段は勉強をせずテスト前だけ必死になる生徒、この二人に、学力の大きな差が生まれることは必然です。
学習とは本質的に、そこで得た知識を、隙間なく、幾重にも積み重ねていく、積み木のようなものだと考えています。
もし、隙間だらけでグラついた積み木の上に、急に密度の高い大きな丸太を乗せたとして、積み木は耐えられるでしょうか?
恐らく、数秒と持たずに崩れるでしょう。もしかすると奇跡的なバランスで耐えるかもしれませんが、そんなのはアテにならない偶然です。
テストの為だけの勉強はそれと同じで、その場を凌ぐためだけの効果しか得られないのだと考えたほうが良いでしょう。
地盤を固める勉強法とは?
単に基礎が大事、と言うのは簡単ですが、では実際に基礎力を高めるためにはどうすればいいのでしょうか。
この項目では、「ソロ編」と「チーム編」に分けて、私なりの基礎固め勉強法をまとめていこうと思います。
ソロ編
はっきり言えば、「確認・分析・反復」を徹底することが大事ではないかと思います。
まずは確認ですが、自身の得手不得手を特定しましょう。
これをはっきりさせなければ、ただ闇雲に問題を解くだけになってしまい、最適な学習方法にたどり着くことはできません。
どうやって特定するかですが、学生であれば各種テストや課題を集められるだけ集め、出題の分野ごとに正解率やミスの傾向をまとめてみるのが最も確実ではないかと考えます。
確かに時間はかかりますが、その分弱点と強みをはっきりと認識できますし、そのうえで勉強時間の配分やペースの維持が容易になり、効率的な学習ができるようになりますので、そのための初期投資のようなものだと考えれば安いものでしょう。
そして次に分析です。
得手不得手を把握したならば、ではなぜそういった結果になっているのかを明確にしなければなりません。
苦手な問題を何度も解くことで、多少パターンなどを掴むことはできるかもしれませんが、それはあくまで「解き方を知っている」にとどまり、理解したとはとても言えません。
ですので、事項の反復をする前に、不得手の根拠を明確にしておく必要があるのです。
数学でいえば、定理や方程式を覚えていてもその仕組みが理解できていなければ、それらを複数用いる問題を解くとなった際にとっかかりすら掴めずに終わってしまう。
そういった可能性を下げるためには、根本的にそれがどういった内容なのかをきちんと理解しなければいけません。
「何が理解できていないのか」
これをしっかりと考え、明確化することで、どこまで遡って学ぶべきか、通過点ごとにしっかりと理解できているかといった学習の指針がはっきりします。
最後に反復。
これは読んで字の如く。正しく苦手をカバーするための勉強をしているならば、仮に同じような問題を解いていたとしても徐々に成果は現れます。
ミスをしたならば同じミスはしないように、理解が足りていないところが新たに見つかったならばそこまで遡ってしっかり学び直す。
そうやって、確実な理解を徐々に積み重ねていく事こそが、頑強な地盤たる基礎力を身に着けることに繋がります。
チーム編
これは、どちらかというと一人での勉強の効果を補助する内容になります。
テスト期間になると、高校の近隣のファミレスなどにはテスト勉強と言いつつただしゃべってばかりの集団を見かけますが、あの時間が非常に勿体ない。
せっかく友人同士で勉強する時間があるのであれば、複数人だからこそできる勉強をすればいいのに!と感じてしまいます。
じゃあその複数人だからこその勉強法とはなにかと言えば、「ああ、そんなことか」と言われてしまうかもしれないほど単純です。
「仮想テスト問題を作成して互いに解く」
これだけです。
簡単に言いましたが、実はこれ、かなり有効なんじゃないかと私は思います。
ここでこの方法のメリットをいくつか紹介します。
・問題を作成することで、自身の理解度を確認できる。
正しく勉強をしていれば、問題を解くことは比較的容易になってきます。
しかし、いざ問題を作るとなると話は変わってきます。
しっかりした理解を持たずして、問題を作ることができるでしょうか?はっきり言って、答えはNOです。
問題作りに詰まってしまったならば、いまだ理解しきれていない点があるという自覚に繋がります。
・人の作った問題を解くことで、偏りを少なくすることができる。
いくら仲の良い友人とはいえ、得手不得手は人によって変わります。
自分が苦手な分野を得意とする友人が作成した問題を解いたり、その逆をすることによって、一人で勉強しているだけではどうしても生まれてしまう学びの偏りを、極力減らすことに繋がります。
・互いの理解度を見せ合う事で、競争意識が生まれる。
同程度の学力の友人同士であれば、相手や周りに置いていかれることは耐えられないでしょう。
定期的にこういったペアやグループでの勉強をすることで、その都度互いの理解度を確認しあう事ができ、意識しあう関係を構築することで、競争意識の芽生えに繋げることができるでしょう。
ただ、ここで注意しなければいけないこともあります。
自分と同じか、それよりも理解度の低い友人がいた場合に、安心感や優越感を持ってしまわないように気を付けなければいけません。
そういった感情に支配された瞬間、そのグループでの勉強はほぼ意味を持たなくなるでしょう。
大きなメリットとしては、こういったことが挙げられるでしょう。
ただし注意しなければいけないのが、最後の項目で挙げたように、精神的な油断や安心をしてしまうと、このメリットはほぼなくなり、惰性のみが残ってしまう結果になってしまいかねないという事。
しっかりと気を引き締めて臨みましょう!
まとめ
今回は勉強に大切な「基礎」というものについてまとめてみました。
但し、あくまでも私の考えであり、専門的な見方から導いたものではないという事だけは忘れないでください。
恐らく、勉強の方法というのは数えきれないほどあり、今回紹介した方法以上に優れている手法もあるでしょう。
ただ、「勉強すること」が目的ではなく、しっかりとした目的をもって勉強・学習することこそが大切です。
その姿勢を忘れずに、日々の学びをしっかりと吸収していけるよう、簡単に崩れることのない頑強な地盤を作っていきましょう!